肝臓系の数値について調べる
LINEメモ深掘り調査レポート / 2026-07-02
元メモ
肝臓系の数値について調べる
(2026-07-02 01:29 送信)
概要
- 肝機能検査でよく見る項目は AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP・ALP・ビリルビン・アルブミン の6つが中心。
- AST・ALTは「肝細胞の破壊度」、γ-GTPは「アルコール・胆道系」、ALPとビリルビンは「胆汁の流れ(胆道系)」、アルブミンは「肝臓の合成能・栄養状態」を反映する。
- 日本肝臓学会は2023年に「奈良宣言2023」を出し、ALTが30 IU/Lを超えたら症状がなくてもかかりつけ医を受診することを推奨している。
- 数値が高い主な原因は「アルコール性」と「非アルコール性脂肪肝(肥満・糖尿病・脂質異常症など)」の2系統。非アルコール性脂肪肝は推定1,000万人以上とされ、その1〜2割は肝硬変・肝がんに進行しうる。
- 本レポートは一般的な医学情報の紹介であり、診断ではない。実際の数値の解釈や受診要否は医療機関で確認してください。
深掘り内容
主要な肝機能検査項目と基準値
| 項目 | 何を見ているか | 基準値の目安 | 補足 |
| AST(GOT) | 肝細胞・心筋・骨格筋の酵素。細胞が壊れると血中に漏れ出す | 30 IU/L以下 | 肝臓以外(心筋梗塞・筋肉疾患)でも上昇するためALTとセットで見る |
| ALT(GPT) | ほぼ肝臓に特異的な酵素 | 30 IU/L以下 | ASTより肝臓特異性が高く、肝臓の状態を直接反映 |
| γ-GTP | 胆道系の酵素。アルコールに敏感に反応 | 50 IU/L以下 | 飲酒習慣があると肝障害がなくても上昇しやすい |
| ALP | 肝臓・骨・腸などに存在。胆道の障害で上昇 | 38〜113 U/L(IFCC法・2020年以降の新基準) | 2020年に測定法変更、旧基準値とは大きく異なるので注意 |
| 総ビリルビン | 赤血球の分解産物。肝臓・胆道の流れを反映 | 目安 0.2〜1.2 mg/dL程度(施設差あり) | 黄疸の指標 |
| アルブミン | 肝臓で合成されるタンパク質。血中タンパクの約6割 | 4.0 g/dL以上が正常、3.5 g/dL以下は低栄養の指標 | 慢性的な肝機能低下(肝硬変等)で低下しやすい |
数値異常の目安(健診での判定ライン)
金沢消化器内科クリニックの解説によると、健診結果で以下のような区分がよく使われる。
- AST・ALT 31〜50、γ-GTP 51〜100 → 「要精密検査」ラインとされることが多い
- AST・ALT 51以上、γ-GTP 101以上 → 「異常」と判定されることが多い
ただし、これは健診の判定基準の一例であり、実際の判定は受けた健診機関の基準に従う。
「奈良宣言2023」— より厳しい受診目安
日本肝臓学会が2023年に発表した「奈良宣言2023」では、ALTが30 IU/Lを超えた時点で、症状がなくてもかかりつけ医を受診し、原因精査を勧める流れが示されている。従来の「基準値上限50前後まではセーフ」という感覚より踏み込んだ、脂肪肝や慢性肝疾患の早期発見を目的とした基準。
数値が高くなる主な原因
- アルコール性脂肪肝・肝障害 — 飲酒量に応じてγ-GTPやASTが上昇しやすい
- 非アルコール性脂肪肝(NAFLD) — 肥満、糖尿病、脂質異常症などが背景。推定患者数1,000万人以上、うち1〜2割は肝硬変・肝がんまで進行しうる
- ウイルス性肝炎(B型・C型) — 血液検査でウイルスマーカーを追加確認
- 薬剤性肝障害 — 常用薬・サプリメントが原因のこともある
- 胆道系の問題(胆石・胆道閉塞など) — この場合はALP・ビリルビンが優位に上昇しやすい
受診の目安・診療科
- 健診で肝機能異常を指摘された場合、まずは内科(かかりつけ医)、精密検査が必要な場合は消化器内科・肝臓内科を受診するのが一般的な流れ。
- 症状(だるさ、食欲不振、黄疸、右上腹部の違和感など)がなくても、数値異常だけで受診対象になりうる(特にALT30超が続く場合)。
- 自己判断で放置せず、健診結果を持って医療機関に相談するのが推奨される。
※ 本レポートは一般的な医学情報の紹介であり、診断ではありません。個別の数値の解釈・治療方針は必ず医療機関で確認してください。
参考リンク
次のアクション
- 直近の健康診断結果があれば、AST・ALT・γ-GTP・ALP・ビリルビン・アルブミンの実際の数値を上表の基準値と照らし合わせて確認する。
- ALTが30 IU/Lを超えている、または他の項目で「要精密検査」判定が出ている場合は、内科または消化器内科を受診して原因(脂肪肝・アルコール・ウイルス性肝炎など)を確認する。
- 飲酒習慣・体重・食生活に心当たりがある場合は、受診前に生活習慣(飲酒量、体重変化、運動習慣)をメモしておくと診察がスムーズになる。